最近のニュースでよく「ZEH(ゼッチ)」とか「ゼロエネルギー住宅」という言葉を耳にすることはありませんか?
ZEHとは、Net Zero Energy House(ネットゼロ エネルギーハウス)の略称です。
エネルギーを一切使わずに生活することは不可能です。
でも、家の性能を上げることで「電力をなるべく使わない」そして「エネルギーを作り出せる」家にすることは可能です。
こうして建てられた住宅をZEH(ゼッチ)といいます。
ゼッチ住宅にすると、国からの補助金がもらえますが、どのくらいのコストがかかるのかが気になります。
今回は、2018年度版 ゼッチの補助金について条件や、補助金額、いつまでもらえる?など、できるだけ分かりやすくご説明します。
ゼッチにすると、なぜ補助金がもらえるの?
なぜ今、ゼッチ住宅化が話題に上っているのでしょうか。
日本政府は「日本のエネルギーに関する問題」について、次のように発表しています。
日本のエネルギーの現状は、エネルギー安全保障、化石燃料への依存、価格、温室効果ガスの排出増加など、様々な課題を抱えています。
●低いエネルギー自給率と中東地域への依存
●海外からエネルギーを調達する費用の増加
●電力価格の高騰
●温室効果ガス排出量の増加
経済産業省 「日本のエネルギーのいま」より抜粋
東日本大震災以降、「電気代が高くなった」と感じている方も多いと思います。
事実、電気料金は東日本大震災前と比べ、平均で2割以上増加しています。
こういった状況を受け、各家庭での消費エネルギーの見直しや、省エネルギー化が重要視されています。
日本のエネルギー問題の解決策として、国が推し進めているのが、ゼッチ住宅の普及です。
「2020年までにゼッチの新築住宅の標準化を、2030年までにはゼッチの新築住宅の平均化を目指す」という目標を掲げて
ゼッチ住宅を建てる人に補助金を支給しています。
ゼッチのメリット、デメリットについては、次の記事にまとめていますので、参考にして下さい。
ZEH(ゼッチ)の新築一戸建て メリット6つとデメリット2つとは?
2018年度のゼッチ補助金 いくらもらえるの?
2018年度のゼッチ補助金ですが、条件を満たした場合には、70万円が支給されます。
低炭素住宅の条件も満たしている場合は、最大でプラス20万円、さらに、蓄電システムを導入した場合は、工事費として5万円と、1kwあたり3万円(上限30万円)追加で助成金を受け取ることができます。
低炭素住宅
建物の断熱性能や、設備を設置することでCO2排出削減に配慮をした住宅のこと。
蓄電システム
大容量の蓄電池を使って、一般家庭で使用する電気を蓄えておく装置のこと。
ゼッチの基準とは?どういう家なら補助金がもらえるの?
では、どういう新築一戸建てならゼッチの補助金をもらえるのでしょうか?
ゼッチ補助金が下りる条件は、次の3つになります。
ZEH(ゼッチ)住宅の条件
①断 熱 エネルギーをなるべく使わない家
⇒ 断熱性能の高い壁や窓にすることで、冷暖房に使う電気代を減らす。
②省エネ 上手にエネルギーを使う家
⇒ 省エネ効果の高い設備(給湯器や空調など)を導入して、
エネルギーの消費量を削減する。
③創エネ エネルギーを創り出す家
⇒ 創エネ設備(太陽光発電やエネファームなど)を導入して、
エネルギーを生み出せるようにする。
簡単に言うと、「家の性能を上げて、エネルギーをなるべく使わなくてすむ家。さらにエネルギーを自ら生み出せる家」ということですね。
ゼッチ化にかかる費用は?
気になるのが、ゼッチ化にかかる費用ですが、どのくらいの費用がかかるのかは、一般的に公表されていません。
しかし、ゼッチの審査を行う国の管轄である、SII(環境共創イニシアチブ)のグループ長の発言で、次のようなものがあります。
多くの家庭が、250万~300万円かけて実際にゼッチ化を達成している
高橋和道・SII審査第二グループ長、朝日2015年11月14日より
ZEHの審査や補助金の交付を行っている機関が発表した金額なので、信憑性はかなり高いと言えますね。
新築一戸建てのZEH化にかかる費用の相場は、250~300万円です。
結局のところ、ゼッチは得なの?損なの?
結論から言いますと、2018年度 ゼッチにすると、かなりお得です。
というのも、ゼッチを導入するには、新築一戸建てを建てる費用以外に、250万~300万円が必要になりますが、補助金として100万円前後の金額がもらえますので、自己負担金はおよそ150万~200万円となります。
ちょっと難しい計算になりますが「4人家族がZEHで新築一戸建てを建てた」と仮定して、何年でモトが取れるのか、考えてみましょう。
ゼッチにすると、月々1万円ほどの光熱費が浮くことになります。(4人暮らしの場合の平均光熱費)
1年間では12万円の節約になりますね。
さらに、太陽光発電を設置した場合は、余分な電気を電力会社に売ることができます。
4kwの太陽光発電を設置したゼッチの場合、年間光熱費の平均はー9,000円です。
つまり電気を売って、1年間で9000円もらえるということです。
ということは、4人家族が住む新築一戸建てをゼッチ仕様にして、4kwの太陽光発電を設置した場合、1年間でおよそ12万9000円も得することになります。
つまり、初期費用にかかった費用(150万円~200万円)は、12年~16年で回収できるというわけです。
新築一戸建てを建てたら、少なくとも20年は住みますよね。
最初の費用はかかるものの、長い目で見るとゼッチを導入した方がお得なのです。
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コスト面ばかりを注目しがちですが、ゼッチで新築一戸建てを建てるメリットは、他にもたくさんあります。
・冬温かく、夏涼しい家になる
・家を売却する際に有利(資産価値が高いため)
一戸建て住宅としての機能がアップするため、誰もが住みやすく、価値が高い家になります。
ゼッチの補助金制度 いつまで続くの?
ゼッチの補助金制度がいつまで続くのかは、まだ決まっていません。
この補助金の目的は、ゼッチ住宅の普及することなので、ZEH住宅が十分に普及したと政府が判断した段階で、補助金制度が終了することになります。
補助金自体も年々減ってきています。
2年前は125万円だった補助金が、昨年度は75万円になり、2018年度は70万円まで下がっています。
今年度で補助金制度が終了する可能性も十分あり得ます。
さらに政府は、「2020年までに新築一戸建て住宅のゼッチ義務化する」と発表しています。
新築一戸建ては「イヤでもゼッチで建てなければいけない時代」に突入するのです。
いつか新築一戸建てを建てる予定なら、補助金制度がある、2018年のうちに建てた方がだんぜんお得です。
もらえる補助金はしっかりと受け取りましょう!
では今回の記事をまとめますね。
2018年度版ゼッチ住宅の補助金 まとめ
今回は、2018年度版のゼッチ住宅補助金についてご紹介しました。
(1)なぜゼッチにすると補助金がもらえるのか?
→各家庭で電気が自家発電できると、エネルギー不足が解消されるので、ゼッチ住宅を建てると国から補助金がもらえる。
(2)2018年度のゼッチ補助金は、70万円。低炭素住宅や蓄電システムを導入すると、さらに金額がアップする。
(3)ゼッチの基準は、断熱、省エネ、創エネ
(4)ゼッチ化にかかる費用は、250万~300万円
(5)ゼッチ補助金がいつまで続くのかは決まっていないが、補助金額がだんだん減ってきているので、いつ終了になってもおかしくない。
ゼッチ住宅を建てようか、考え中の方は早めに住宅メーカーに相談して、補助金がもらえるうちに家を建てる算段をしたほうがよさそうです
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