家を建てる人の強い味方「住宅ローン減税」についてご存知でしょうか?
かんたんに説明しますと、家を建てた翌年から10年間にわたり、支払った税金(所得税と住民税)が控除されて戻ってくるという仕組みです。
毎年、年末になると、数十万の税金が戻ってきます。
何かと物入りな年末に、ちょっとしたボーナスを受け取れるのは嬉しいものです^^♪
その「住宅ローン控除」の期間延長が政府で検討されています。
今回は、住宅ローン減税の延長を記念して(?)住宅ローン減税について、なるべく分かりやすくご紹介したいと思います。
住宅ローン減税の期間が延長されます!
来年(2019年)の消費税引上げにあたり、住宅ローン減税が受けられる期間を「1~5年延長する」ということで政府が調整を始めました。
政府は2019年10月の消費増税にあたり、住宅購入の支援策として住宅ローン減税が受けられる期間を現行の10年から1~5年ほど延長する調整に入った。消費増税前の駆け込み需要やその反動減を防ぐ狙い。年末の自民党や与党の税制調査会で詳細を議論し、最終決着させる。
2018/10/25 日本経済新聞(電子版)より引用
今までの期間は10年間で、最大400万円でしたが、もし5年間伸びた場合、プラスで最大200万円の税金が返ってくることになります。
消費税増税後に家を建てようと考えている人にとって、うれしいニュースですね^^
詳細がいつ決定するのか?というと、記事内にもありますが、2018年(平成30年)の年末の税制調査会で決定されるそうです。
住宅ローン減税の拡充について、決定したら、このブログ記事でお知らせする予定です。
2018年12月5日追記:
住宅ローン減税の延長期間は3年延長して、合計13年間支給される見込みという
報道発表がありました。
政府・与党は、来年10月の消費税増税に伴う対策として、住宅ローン減税が受けられる期間を現行の10年から13年に延長する調整に入った。延長する3年間は、建物価格の2%分を3年かけて所得税などから差し引く仕組みも導入する。
期間の延長が適用されるのは、新規の購入が対象。新たに住宅を購入した場合、最初の10年間はローン残高の1%を差し引き、残る3年間は建物価格の2%分とローン残高の1%を比べて金額が少ない方を適用する。
12月4日 毎日新聞デジタル版より引用
追加の3年間は、建物価格の2%分を差し引くということなので、3000万円の年末ローン残高であれば最大で60万円分の税金が
戻ることになります。
住宅ローン減税 いくら戻ってくる?
それでは、現状で住宅ローン減税がいくら返ってくるのか確認しましょう。
住宅ローン減税 計算方法は?
毎年の年末時点での住宅ローン残高(一般住宅で4千万円まで、認定住宅は5千万円まで)のうち、1%が控除額になります。
たとえば、年末ローン残高が3000万円だった場合、その1%の30万円が控除額です。
といっても、30万円まるまる返ってくることはほとんどありません!
実際のところ、「いくらもどってくるのか?」が気になりますね。
次章では、年収500万円の人のケースで計算をしていますので、ご覧ください。
住宅ローン減税の計算をしてみましょう!
では、実際に計算してみましょう。
●年収500万円で配偶者あり
●年末ローン残高は3000万円 で計算しています。
住宅ローン控除額の上限 3000万円×1%=30万円年収500万円の場合、 所得税 14万円 住民税 24万円 ⇒所得税から14万円が控除所得税から引ききれなかった16万円が 住民税から控除されるが、住民税から引けるのは、 (1)13万6500円まで、または (2)所得金額の7%のどちらか少ない方(2)の金額は17万円 (所得税の課税対象額は237万円 237万円×7%=17万円)(1)の13万6500円の方が金額が少ないため、13万6500円が控除対象となる ⇒住民税から13万6500円が控除 所得税14万円+住民税13万6500円 |
ただし、気を付けたいのが、年末に現金で戻ってくるのは、所得税の14万円分だけ!!
住民税は、翌年の税金から控除されます。
「年末に27万も戻ってくるから大丈夫♪」と大きな買い物をすると、痛い目にあいます!
お気を付けくださいね^^;
【年収別】ローン金額3000万円の控除額は?
年収400万、500万、600万の人が、3000万円のローンを組んだときに
返ってくる税金を計算しました。
住宅ローン控除額の目安にしてくださいね。
年収 400万 |
年収 500万 |
年収 600万 |
|
---|---|---|---|
所得税 | 6万円 | 14万円 | 16万円 |
住民税 | 14万円 | 24万円 | 27万円 |
ローン借入額 | 3000万円 | 3000万円 | 3000万円 |
住宅ローン 控除額 (10年間の 合計額) |
169万円 | 238万円 | 260万円 |
※「配偶者あり」で計算
所得税を多く払っている年収が高い人ほど、還元される金額も高くなります。
子どもの数や扶養家族が多くなると控除額は変わります。
上の表は金額の参考程度にしてくださいね。
「住宅ローンがいくら借りられるか、シミュレーションしてみたい」という方には、
「住宅本舗」というサイトがおすすめです。
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住宅ローン減税 受けるための条件とは?
住宅ローン控除を受けるためには、次の条件があります。
自分で住む家を建てるなら、
通常当てはまる内容となっています。
(2)住宅ローンを10年以上借りること。
バリアフリー改修促進税制、省エネ改修促進税制の場合は5年以上。
(3)新築または購入する家の床面積が50㎡以上であること。
(4)住宅ローンの借主本人が居住すること。
借主の子供や親が住む家の場合は対象外となる。
(5)中古住宅の場合、耐震性能を有していること。
木造などの耐火建築物以外の場合は築20年以内。
鉄筋コンクリートなどの耐火建築物は築25年以内。
(6)リフォームの場合、増改築費用が100万円以上であること。
住宅ローン減税の受け方?必要書類は?
住宅ローン控除を受けるためには、まず最初の年に確定申告をします。
マイホーム1年目は「確定申告」
確定申告に必要な書類と入手先は下記の通りです。
●住宅借入金等特別控除の計算明細書(税務署)
●登記簿謄本(法務局)
●年末残高証明書(金融機関)
●売買契約書または工事請負契約書のコピー(住宅メーカー)
●源泉徴収票(勤務先の会社)
●住民票(市役所)
●マイナンバー(本人が保有)
確定申告は、住宅取得の翌年の2月16日~3月15日までに行います。
取り寄せる書類が多いため、期日に間に合うように余裕をもって書類をそろえておきましょう!
マイホーム2年目以降は「年末調整」
サラリーマンの場合は、2年目以降は年末調整のときに会社が計算してくれます。
1年目の確定申告後に、税務署から「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」という書類が、10年分まとめて送られてきます。
こんな感じの書類です↓↓(クリックで拡大)
この「控除申告書」に、年末残高の金額や、延べ床面積などの必要事項を記入して、金融機関から送られてくる「借入金の年末残高証明書」と一緒に勤務先に提出します。
「残高証明書」はこんな感じです↓↓(クリックで拡大)
「控除申告書」は、一度記入したら、次年度のために、コピーを取っておくと良いですよ!
毎年記入するのですが、年に一回のことなので、書き方を忘れます^^;
自営業など個人事業主のかたの場合は、毎年自分で確定申告をすることになります。
それでは、今回の記事をまとめますね。
住宅ローン減税 まとめ
① 住宅ローン減税の期間延長は3年間。住宅ローン減税の期間はトータルで13年間となる。
② 住宅ローン減税の金額は、年末ローン残高の1%を目安に、所得税と住民税から控除される
③ 住宅ローン減税の申請は、新居取得の翌年は「確定申告」。それ以降は「年末調整」で行う。
注意していただきたいのが、家を建てた翌年に、自分で確定申告しないと税金が戻らないという点!
忘れずに申告しましょう!
そして冬のプチボーナス「住宅ローン控除」を有意義に活用してくださいね^^♪
わが家は新築から7年が経ったので、あと3年間しか住宅ローン減税の恩恵が受けられません( ;∀;)
寂しい~!!
新築一戸建てで受けられる補助金については、こちらの記事も参考にして下さいね^^
2018年版【知らなきゃ損する】新築一戸建ての補助金まとめ