調湿、脱臭効果など機能性にすぐれた自然素材「珪藻土(けいそうど)」
最近では、DIYで珪藻土の壁へのリフォームをする方も増えてきています。
良いところばかり注目されがちな珪藻土壁ですが、デメリットはないのでしょうか?
新築一戸建てを建てるときに、我が家の子どもにはアレルギーがあり、壁を珪藻土にして建てました。
珪藻土壁の一戸建てで7年間暮らして感じた、メリット・デメリットを率直にお伝えしたいと思います。
珪藻土の壁 特徴とは?
珪藻土とは、簡単に言うと「藻(も)が海底などに溜まって化石になったもの」をいいます。
珪藻土には細かい穴がたくさん空いています。
この「無数の穴」がたくさんのメリットをもたらすといわれています。
珪藻土壁とは?
- 調湿性 湿度の高い時には水分を溜めこみ、空気が乾燥している時に水分を開放する
- 消臭性 イヤな臭いを吸収する
- 吸着性 有害物質である「ホルムアルデヒド」を吸いとる
壁を珪藻土にしたときのメリットは「部屋の中の余分な湿気を吸い取ってくれる」「結露の発生を防ぐことができる」ので、カビやダニ、ウィルスの発生も抑える効果にも期待できるといいます。
珪藻土の壁 デメリットとは?
まずは、珪藻土壁の家に暮らしてみて感じた、デメリット3つをご紹介します。
デメリット① ぶつかると粉が落ちる
我が家のリビングの写真です。
腰の高さまでは「羽目板」という木材で、上部分が「珪藻土」になっています。
なぜこのような形をとったかというと、珪藻土だけの壁にすると、掃除機がぶつかったりするたびに、珪藻土の粉が落ちるというデメリットがあるからです。
粉落ちが気になる方は、壁の半分から下を「羽目板」にすることをおすすめします。
子どもがおもちゃをぶつけたりするのも、だいたい「腰から下」です。
「羽目板」にしておけば、粉落ちのデメリットが解消されて、子どもをのびのびと遊ばせることができるので、おすすめです。
子育てしやすい間取りについては、次の記事にまとめています。
子育てしやすい間取りにするためのポイント3つとは?
デメリット② 画鋲が刺せない
子どもが小学生くらいになると、地図ポスターなど、壁に「学習用ポスター」を貼ったりしますよね。
珪藻土の壁には、画鋲が刺せないし、セロハンテープも貼り付かない、というデメリットがあります。
我が家では、どうやってポスターを貼っているかというと、珪藻土壁の下半分の、腰羽目板の部分に貼るようにしています。
腰羽目板なら「珪藻土の壁にポスターが貼れない」というデメリットも解消できます。
デメリット③ 掃除に少し手間がかかる
珪藻土壁は、ホコリがたまると吸湿効果が下がるというデメリットがあるので、たまにハタキでホコリを払っています。
ホコリがついたままにしておくと、梅雨などの湿度が高い時期に、カビが生えることもあるそうです。
ビニールクロスより、少し掃除に手間がかかるのが珪藻土壁のデメリットといえます。
壁に汚れが付いた時は、軽い汚れなら消しゴムでこすると落ちます。
強い汚れが付いたときは、絵筆を少し湿らせて汚れた部分をなぞります。
我が家の場合、珪藻土壁の一部分(1c㎡くらい)が取れてしまったことがありました。
少し水を含ませた絵筆で、珪藻土が削れた部分に、周りの珪藻土壁を少しずつなぞるように馴らしていた結果、削れたところはほとんど分からなくなりました。
珪藻土壁のお手入れは、やり方を知っていれば大変ではなく、大きなデメリットとは思いません。
でも、クロス壁紙とは管理方法が違うということは、気をつけたいポイントです。
珪藻土の壁 メリットとは?
では次に、珪藻土壁の家で暮らしてみて感じた、メリット3つをご紹介します。
メリット① 家の中の空気がいつでも澄んでいる
家を1日以上留守にして、久しぶりに玄関を開けると、少し湿気がこもるような、ムッとした感じがしませんか?
珪藻土の壁にしてからは、長期間家を留守にして帰ってきても家の中の空気が澄んでいてさわやかです。
普段は空気がきれいかどうかを気にせずに暮らしていますが、家を留守にして帰ってきたときに、はっきりと違いが分かります。
珪藻土のもつ調湿効果や消臭効果が働いているのでしょうか。
「いつでも家の空気がきれい」というのは、アレルギーの子どもを持つ親としては、とても嬉しいポイントです。
わが家では床を無垢材にしていますが、無垢材にも調質効果があります。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
無垢床の家で7年間暮らして感じた メリット3つとデメリット3つとは?
メリット② 安らぎ効果がある
珪藻土の壁の家は、ビニールクロスの壁紙の家とは違い、温かみのある質感が特徴です。
珪藻土の壁は、塗り方によっても印象がガラリと変わります。
・ナチュラルストーム
・ウェーブ
・ランダムウェーブ
・ナチュラルウェーブ
・ヘアーライン
我が家の場合は、ランダムウェーブという模様です。
波を打つような感じで、立体感を出して塗ってあります。
ふとしたときに珪藻土の壁を見ると、すーっと壁の模様に吸い込まれるような時があります。
せわしない日常の中で、ふっと心が落ち着く瞬間があるのは、とても気に入っています。
メリット③ アレルギー症状が少し改善された
子どものアレルギーに関しては、「劇的に良くなった」とはいえませんが、少し改善しています。
引っ越し後 ハウスダスト、アトピー性皮膚炎の症状が少し改善され、ぜんそくの症状は出なくなりました。
「アレルギーマーチ」といって、アレルギー症状を起こした子供は、花粉症やぜんそく
などのアレルギー系の病気を次々と引き起こして、症状が悪化するケースがほとんどです。
我が家の子供の場合、引っ越してからは、アレルギー症状が進行することはありませんでした。
「新築一戸建てを、珪藻土の壁で建てたことが良かったのかな」と思っています。
ちなみに、ハウスダスト対策として、わが家では「ダニ取りロボ」も使ってます。
置くだけで簡単にダニが取れるので、便利ですよ。
では今回の記事をまとめますね。
珪藻土壁のメリット・デメリット まとめ
今回は、珪藻土壁のメリット・デメリットについてご紹介しました。
【デメリット】
珪藻土壁は、 ぶつかると粉が落ちたり 、画鋲が刺せないなど、不便な点がある。
掃除の仕方がクロスとは違うので、少し手間に感じることも。
【メリット】
家の中の空気が澄んでいて、とても安らげる空間になる。
アレルギー症状が改善されることも。
サイト管理人、いえまま自身は、珪藻土の壁にして良かったと思っています。
これから家を新築する、という友人には必ずおすすめしてます^^
あなたもぜひ検討してみてくださいね。